○レ○レ詐欺





ここに一人の詐欺師がいる。
詐欺と言っても色々な種類があるが、こいつがやっているのは、いわゆる「オレオレ詐欺」だ。
詐欺師は、今日も大金を騙し取ろうと、はりきっていた。
「さーて、そろそろ始めるか…」
いつも通りに電話をかける。
しばらく待っていると、誰かが出たようだ。
「もしもし」
おばちゃんのようだ。
詐欺師は、
(よし…いいターゲットだ…)
と思い、ニヤッとした。
そして、
「もしもし! お母さん? 俺だけど! おれおれ!! 大変なんだよ!!」
と言って息子のふりをした。
すると、おばちゃんは、
「何を言ってるの?」
と訊いてきた。
ちゃんと聞こえてないようだ。
詐欺師は、
「だから、俺だって!! おれおれ!! わかんないの?」
と言って名前を、ききだそうとした。
すると、おばちゃんは、
「ああー! わかった、わかった!! えーっと…コーヒーに牛乳を混ぜたような…」
と言った。
詐欺師は、すかさず、
「それは、カフェオレ!! 飲み物!! おれって言ってるだろ!! おれおれ!!」
とイライラしながら言った。
なかなか手ごわい相手のようだ。

「ゴメンナサイ…何を言ってるのか、よくわからないわ…………トイレに間に合わない!! って感じのあれ?」 

「それは、もれもれ!!」


「あー! わかった!! スポーツ選手が選手宣誓の時にいう」

「それは、われわれ!!」


「あー! わかった! 誰から見てもカッコイイなーていう…」 

「それは、ほれぼれ!!」


「あー! わかった! 危ない! ぶつかる! 避けろ! って」

「それは、すれすれ!!」


「あー! わかった! 背が高くて、きれいな人がたくさん出てくる…」

「それは、パリコレ!!」


「あー! わかった! 手品のタネあかしでカメラが後ろに回って」 

「それは、もろバレ!!」


「あー! わかった! かわいいキャラクターが上から落ちてくる…」 

「それは、ぷよぷよ!!」


「あー! わかった! 今のあなたの状態?」

「それは、キレキレ!!」


「あー! わかった! もう在庫無いんですよ…っていう」

「それは、売り切れ!!」


「あー! わかった! おいしい物を食べ過ぎて、サイフがカラッポになる…」

「それは、食い倒れ!!」


「あー! わかった! 沖縄のあいさつね!!」  

「それは、メンソーレ!!」 


「あー! わかった! 応援団が応援するときに…」

「それは、フレー! フレー!」


「あー! わかった! 茶色のルーを、ごはんにかけるとおいしい…」

「それは、カレー!!」


「あー! わかった! 回転レシーブの…」

「それは、バレー!!」


「あー! わかった! 今、一生懸命な人?」

「それは、おれ!!」


「あー! わかった! 焼肉につけると美味しい…」

「それは、焼肉のたれ!!」  


「あー! わかった! 若い人に期待しよう!! ってあれ?」

「それは、若者よ来たれ!!」 


「あー! わかった! やっぱり違うかな? っていう…」

「それは、あれっ?」     


「あー! わかった! 今日は快晴だなってやつ?」

「それは、晴れ!!」      


「あー! わかった! 自分で調べろ!! ってやつ?」

「それは、ググれ!!」     


「あー! わかった! つめの横で、めくれて痛い…」

「それは、ささくれ!!」     


「えーい、忍法!!」

「くも隠れ!!]      


「あー! わかった! 鼻水が止まらないよーって」

「それは、はなたれ!!」


「あー! わかった! やっぱり、すいません! ごめんなさい! って」

「それは、ヘタレ!!」


「あー! わかった! 姫、こっちに来いっていう…」

「それは、ちこうよれ!!」


詐欺師は、
「はあ! はあ! はあ! 本当にわからないの? おれだよ!! おれおれ!!」
とダメ押しした。
すると、おばちゃんは、
「そんなにハッキリ言わなくても、わかってるわよ。あんた詐欺師でしょ? バレバレの…」



(おしまい)




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